「よし!マイナーポケモンを育成するぞ!」
こういう時、あなたはどう考えますか?
僕は、マイナーポケモンとレートで遊ぶのが好きです。毎度パーティの左上にはいつも、と言わんばかりにギギギアルが顔をのぞかせていますし、定期的にラプラス、カイロス、ユレイドル、クワガノンなんてポケモンがパーティにいたりします。ダダリン、メテノ、ホルード、テッカニン、デリバード、ネンドール、ミカルゲ...。思い返してみると、結構な数のマイナーポケモンと戦ってきた記憶があります。
そんな自分の大好きな、自慢のポケモンたちが活躍したときの嬉しさは、時に自分の最高レート更新より嬉しかったりするもので。
ということで、今回は。そういう、いわゆるパワーのない、数値の足りないポケモンを活躍させたい、と考える時に僕が意識していることを、記事にしておこうと思います。参考になれば幸いです。
前提
そもそもマイナーを採用するとき、その目的は二つに大きく分かれます。
「このポケモンが好きだから採用する。活躍させてあげたい」、または「現環境において流行っている並びがある。この限定的な状況に対処できるポケモンが欲しい」。
ここでは、前者についてのみ触れます。つまり、 「マイナー1匹を軸に添えて、レート環境で勝てるパーティを組むこと」を前提として話します。「マイナーだけで構築を組みたい」だとか、「○○統一でこのポケモンを使ってみたい」というトレーナーさんの参考にはならないかもしれませんのでご了承をば。
「このポケモンが好きだ!」
さて、パーティを組みましょう。ここからは「使いたいマイナーポケモン」のことを「相棒ポケモン」と書くことにします。わかりやすいので。
1. 相棒ポケモンの型を考える / 環境メタ
まずは当然ですが、相棒ポケモンの型から考え始めます。このとき、とにかく役割対象を絞りましょう。明確な仮想敵を用意して、そのポケモンや並びに対しては、非常に強く出られるような型を考えます。勿論汎用性も必要ですが。
特に相棒ポケモンに根本的なスペックが足りない場合、環境に出来る限り多いポケモンを役割対象に添えて、その役割対象に確実に勝てる型を考えることが出来ればベストです。
例えば、「アーゴヨンギャラドスの並びを一匹で粉砕するAD電気Zギギギアル」「対面のキノガッサを無償破壊する鉢巻ASギギギアル」などがそうですね。
出来る限り想定役割対象は「今環境で流行っている」かつ「単ポケモンではなく並び」である方が好ましいです。並びに対してのメタは、選出誘導が狙いやすい上、誘導が成功したときのリターンが非常に大きいからですね。また、単ポケモンについても「キノガッサ」「カバルドン」「ゲッコウガ」等、先発に出てきやすく、相手視点から刺さりが明確にわかるポケモンをメタ対象に選択するのもよいでしょう。
どうでしょうか。思いつくでしょうか。おそらくどのようなポケモンでも、役割対象を絞れば活躍させる道は見えてきます。
もちろん、相棒ポケモンの根本的スペックが足りていると感じる場合は、そんなこと気にしなくていいです。最も汎用性が高く、強いと思う型を選びましょう。ギギギアルでいうところの「3ウェポンHA鋼Z」ですね。
これで、相棒ポケモンの型が確定しました。
2. 取り巻きを考える / パーティの方向性
次に考えるのは、パーティメンバーです。
ここで、まず大まかにパーティの方向性を決めておきましょう。「対面構築」なのか、「サイクル構築」なのか、「積み構築」なのか、「ギミック構築」なのか、ですね。相棒ポケモンの型に合わせます。
ここでパーティの方向性を合わせておくことで、試合展開に無理がなくなります。特に意識したいのがそれぞれのポケモンの「サイクル数」を合わせることですね。
恒久サイクルパにアタッカーギギギアルを採用すると「テテフに有利対面作られたらギアル削れて負けるから交換読み交換決め続けるしかねぇ...」となったり、逆に積み構築にリサイクルギアルを採用すると「下手にサイクル回したせいでエースに積むだけのHPが残ってない...」なんてことになりかねません。
パーティの方向性が決まったら、その方向性に沿ってパーティメンバーを考えます。
3. 取り巻きを考える / 選出誘導
まず優先させるべきは、「相棒ポケモンの役割対象には滅法弱いが、スペックが非常に高いポケモンもしくは並び」です。パーティとしてはこちらが最も大きな勝ち筋になるようにします。
例えば、積み構築におけるギギギアルについて、「妖精に弱いがスペックがあり、かつ積みポケであるメガボーマンダ」「明確に妖精を呼び、単体のパワーが非常に高いジャラランガ」「圧倒的な抜き性能を誇るが、ミミッキュで簡単に止まるフェローチェ」、みたいな感じですね。
ギミック系の構築においては、相棒がグライオンやランドロスといったポケモンに強く出られるならバンドリの並びをメインに添えてもいいでしょうし、相手の水タイプに強い、といった要素が強い場合は雨展開の並びを採用できます。
サイクル構築においては「役割対象をメタグロス・ルカリオに絞ったゴツメクワガノン」を相棒ポケモンとし、「マンダウツロ」といった、強力だが上記鋼氷の範囲を持ったポケモンには弱い並びを採用する、といった感じ。
対面構築では、「相棒の役割対象には微不利を取るが」、対面性能が高いポケモンを並べることを意識するとよいかもしれません。これは畑違いなので何ともですが。
とにかく、構築単位では非常にスペックが高く、しかし明確に無理なポケモンがいる...。そのポケモンを相棒ポケモンで一方的に狩る、といった動きを目指します。そして、パーティ全体として「メイン選出ができない/歪むとき、相棒ポケモンの役割対象を確実に誘い、活躍させて勝つ」ことを意識します。
さらに、パーティ全体として、相棒の役割対象を「誘えるように」、また、「一見刺さっているように」見せられるようにします。ですから、極力、補完に採用するポケモンも「誘い」が意識できるとよいです。相棒ポケモンの役割対象に明確に強いポケモンの採用は見送りたいところ。勿論、構築として採用するほうが強い場合はするべきですが。
例えば、ギギギアルを採用した上で横にモロバレルやドリュウズを置く、というのではミミッキュが出てきてくれません。ギギギアルが刺さるパーティにマッチングしても、刺さらない選出をされては活躍できませんからね。
また、同時にこれがマイナーポケモンの強みでもあります。相手は「選出画面でよくわからないポケモンを除く他5体に強く、刺さっているポケモン」がいれば大抵選出します。こちらはマイナーで、相手視点では有利不利が明確になっていないためなおさらです。相棒ポケモンで食い物にしてやりましょう。
これにて、パーティが完成となります。
パーティが完成しました。さぁ、レートに潜りましょう。
PDCAサイクル、という言葉よく耳にしますね。Plan、do、check、action。ここまでで、きっちり思考して、プランは立てました。ここから、レートに潜って思惑通り勝てたらそれでよし / do。勝てなかったらなぜ勝てないのか。考え、改善する / check。また再度潜る / action。この繰り返しです。
「メインに添えた並びが、そもそも今の環境では戦えない?」「相棒ポケモンのメタ対象を間違えた?」「選出誘導に失敗している、何故?」「明確に無理なポケモンが新たに見つかった、対策は?」。
改善点はどんどんと見えてくると思います。あとは経験と知識です。積み重ねていきましょう。
5. 禁則事項 / 結果を残した並びの置き換え
マイナーポケモンで勝つ、ということにこだわるとき、絶対にしてはいけないことがあります。それは、結果を残した構築記事などから、「似た性質を持つメジャーポケモンが採用されている並びをそのままもってくる」ことです。
これは確実に、劣化にしかなりません。
僕も一時期、この考え方で構築を考えていたことがあります。 例えば、鋼タイプが採用されるのだから...と「ヤミアスドランのドランの枠をギギギアルにしたらどうだろう」とか、「カバマンダガルドのサイクルが強いから鋼枠のガルドをギギギアルにしよう」といった感じです。
しかし、当然強い並びには強い理由があります。採用される理由があります。ヤミアスドランの鋼は炎に強い必要がありますし、カバマンダガルドの鋼は強力なサイクル性能を求められます。その重要な役割を担う枠を別ポケモンに置き換えたような構築が、強くなる可能性は非常に低いです。レート環境はそんなに甘くない。
様々な記事を参考にすることは大いに結構なことです。しかし、相棒ポケモンの役割を見失ってはいけません。
最後に
ということで長々とお話してきました。
短くまとめると、「相棒は役割対象を絞って」「基本選出には強力な並びを用意して」「その補完として相棒を採用する」といいんじゃないでしょうか、というのが僕の考え方です。
と言っても僕自身、目標レートになかなか届かず苦心しているところなのですが。このような思考の上で、僕はパーティを組むことが多いです。という話でした。
また何か思いついたら追加するかもしれません。
あなたの相棒ポケモンの活躍を祈って、以上とさせていただきます。